ブックマークしていたイメージfxを開いたら、知らない画面に飛ばされました。アカウントの不具合でも、ブラウザの設定ミスでもありません。
イメージfx(ImageFX)とは、Googleが無料で公開していた画像生成AIツールです。2026年2月25日の発表で同社の制作ツール「Flow」へ統合され、単独のツールとしては役目を終えました。
画像を0円で作れる状態は、いまも続いています。 変わったのは入り口の名前だけ。
イメージfxが開けないのはなぜ?|2026年2月にFlowへ統合された
イメージfxの単独ページは閉じられ、アクセスするとFlowへ転送されます。機能が消えたのではなく、窓口が1本にまとめられました。

Google Labsが統合を告知したのは2026年2月25日です。告知文の中身は2つ。WhiskとImageFXの機能をFlowへ移すこと、そして3月から過去の作品や素材をFlowのライブラリへ移せるようにすること。
ユーザー側の作業はほぼ発生しませんでした。ログインするアカウントが同じなら、行き先が変わるだけの引っ越しです。
起きたことを時間順に並べると、全体像がつかみやすくなります。
| 時期 | 起きたこと |
|---|---|
| 2026年2月25日 | WhiskとImageFXの機能をFlowへ統合すると発表 |
| 2026年3月 | 過去のプロジェクト・素材をFlowへ移す案内が開始 |
| 2026年4月30日 | ImageFXでの作成が終了(サイト上のバナー案内) |
| 現在 | image-fxのURLはFlowへ転送される |
つまり、2月の発表から2か月ほどかけて、静かに片づけが進んだ形です。
ひとつだけ注意点があります。「2026年4月30日にサービス終了」という日付は各所で引用されていますが、Googleの発表ブログ本文に書かれているのは統合の予定と移行開始時期だけです。4月30日はサイト上のバナー表記として広まった日付なので、これを根拠に何かを判断する必要はありません。
Whiskも同じ扱いです。単独では開けず、機能はFlowの中に入りました。
窓口が変わっただけだと分かれば、あとは操作を思い出すだけです。
Flowで0円のまま画像を作るにはどうすればいい?|3ステップ
Flowの画像生成は、Googleアカウントでログインして文章を書き、出てきた画像を保存します。この3手だけで終わります。

- Flowを開き、Googleアカウントでログインする
- 画像の生成を選び、入力欄に「作りたい画像」を文章で書く
- 生成された画像を選んで保存する
この「文章」がプロンプト(AIへの指示文)です。頭の中にある絵を言葉に置き換えて、AIに描かせます。名前が変わってもこの基本は動きません。
0円で回せる理由は、既定のモデルにあります。Flowの画像生成はNano Banana 2 Liteが初期設定で、公式ヘルプはこれを「デフォルトのモデルであり、料金はかからない」と説明しています。
上位モデルに手動で切り替えない限り、クレジットは減りません。ただし無料モデルには生成の速度制限がかかると明記されています。混雑時に待たされるのはそのためです。
つまずくとしたら、生成そのものより環境まわり。
- 18歳以上のアカウントが必要。生年月日の設定次第で弾かれます
- Chromium系のブラウザが推奨。Safariで挙動が怪しければChromeで開き直す
- 職場・学校のGoogleアカウントは制限が別。個人アカウントで試すのが早いです
- 日本は提供対象国に入っているので、地域制限には引っかかりません
画像生成AI自体をこれから触るなら、画像生成AIの基本と選び方を先に読むと、この後の料金の話が一気に理解しやすくなります。
操作で差がつく余地はほとんどありません。差が出るのは、料金の理解と指示文の書き方です。
料金は?画像は0円、クレジットが要るのは動画のほう
画像を作るだけなら費用はかかりません。有料プランが効いてくるのは、動画生成と上位モデルに手を出したときです。

Flowにはクレジットという単位があり、サブスクなしのアカウントには1日50クレジットが配られます。ここが最大の誤解ポイント。この50クレジットは動画生成(Veo 3.1)専用で、画像生成では1枚たりとも消費しません。
「無料枠を使い切ったら画像が作れなくなる」という心配は不要です。枠の種類が違います。
プランごとの差を並べます。金額は日本の公式ページ表示です。
| プラン | 月額(日本) | Flowクレジットの配布 |
|---|---|---|
| サブスクなし | 0円 | 1日50(動画のみ・翌日リセット) |
| Google AI Plus | 725円 | 200 |
| Google AI Pro | 2,900円 | 1,000 |
| Google AI Ultra(5倍) | 14,500円 | 10,000 |
| Google AI Ultra(20倍) | 32,000円 | 25,000 |
無料枠だけ日割り、有料プランは月まとめの配布です。日割りの50は動画専用で翌日リセットなので、貯めて長尺を回すことはできません。連続して動画を作るなら月まとめの枠が要る、という設計です。
つまり、静止画しか作らない人がプランを買う理由はゼロです。
クレジットの扱いには、事前に知っておくと損をしない決まりが3つあります。
- 未使用分は翌月へ繰り越せません
- 無料の状態から有料プランへ切り替えると、残っていた無料分は消えます
- 日本ではクレジットの追加購入ができません
月末に「余ってるから使い切ろう」が通用しない設計。動画を本格的に回すなら、月初に上位プランへ入るほうが取りこぼしが減ります。
ログイン不要で試せるツールを探しているなら、登録なしで使える画像生成AIのほうが目的に近いかもしれません。
料金の心配が消えたところで、出力の質を決める要素へ進みます。
指示文はどう書けばいい?|5つの要素を並べるだけで結果が変わる
プロンプトは長く書くほど良くなるわけではありません。被写体・情景・画風・光・構図の5つを短く指定するのが、いちばん再現性の高い型です。
多くの人は「かわいい猫の絵」で止めます。これだと、AIは残りの9割を自分で決めます。結果がギャンブルになるのは当然です。
指定すべき項目を分解すると、こうなります。
| 要素 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 被写体 | 誰が・何が・どうしている | 白い長毛の猫が窓辺で丸くなっている |
| 情景 | 場所・時間・季節 | 冬の朝、木製の出窓 |
| 画風 | 写真・水彩・アニメなど | やわらかい水彩画 |
| 光 | 光源と強さ | 逆光ぎみの弱い朝日 |
| 構図 | 距離とアングル | やや上から寄りで撮った構図 |
つまり、5行を横につなげるだけで、指示文としては十分な密度になります。
日本語でもかなり通りますが、細かいニュアンスは英語のほうが安定します。うまくいかない要素だけ英単語に差し替えるのが現実的な折衷案です。
修正のコツはひとつ。一度に3か所も直さないこと。1回の生成で変える要素は1つに絞ると、どの言葉が効いたのかが分かります。
指示文のバリエーションをまとめて仕入れたいなら、イラスト向けプロンプトの型に実例が並んでいます。
言葉の精度が上がると、次に気になるのは「この画像、そのまま使っていいのか」でしょう。
生成した画像は商用利用できる?|SynthIDと「商用OK」と書いた公式ページは無い
Flowで作った画像には、目に見えない電子透かし「SynthID」が必ず埋め込まれます。そしてGoogleは、生成物の商用利用を明示的に許可する文言を公開していません。
SynthIDは、AIが作った画像であることを機械が判別できるようにする仕組みです。見た目には一切影響しませんが、専用の検出器を通せば来歴が分かります。除去する手段は用意されていません。
ここを「隠せるかどうか」の話にすると判断を誤ります。前提として消えないもの、と考えるほうが安全です。
商用利用については、公開情報の範囲でこう整理できます。
- 生成物の所有権について、ユーザー側に不利な主張は置かれていない
- ただし「商用利用可」と断言した公式ページは見当たらない
- 実験段階のツール(Labs系)は規約が変わりやすい
- 判断の軸は、Googleの利用規約と生成AI禁止事項ポリシーの遵守
正直、グレーです。社内資料やSNSの投稿画像くらいなら実害は考えにくい一方、商品パッケージや広告の主要ビジュアルに使うのは、いまの情報量では勧められません。
クライアント案件で使うなら、AI生成物であることを先方に伝えておきます。これだけでトラブルの大半は回避できます。
権利まわりを詰めておきたい人は、AIイラストの商用利用と権利とAI画像の著作権の考え方の2本を押さえておくと判断が速くなります。
規約の話が片づいたら、移行そのものでよく起きる詰まりを潰しておきましょう。
移行でつまずいたらどうする?|4つの場面と対処
転送されない、過去の画像が見つからない、生成が異様に遅い、クレジットが急に減ります。相談として多いのはこの4つで、原因はほぼ環境かモデル設定に集約されます。

旧URLを開いても何も起きない場合。 キャッシュが古い可能性があります。ブラウザの履歴からではなく、labs.google/fx/tools/flowを直接入力して開き直してください。
過去に作った画像が見当たらない場合。 移行案内は2026年3月から始まっていました。案内期間中にライブラリへ移していない素材は、いま探しても出てきません。手元にダウンロード済みのファイルがあれば、それが唯一の控えになります。
生成が遅い、途中で止まる場合。 無料モデルには速度制限がかかっています。時間帯を変えるのが最も効きます。
急にクレジットが減った場合。 上位モデルに切り替わっていないか確認してください。画像生成の既定はNano Banana 2 Liteで、これは0円で動きます。
同じモデル系統を単体で試したい場合は、Nano Banana 2のページに対応状況をまとめてあります。
環境を直しても納得の画が出ないなら、ツールを変える判断も現実的です。
Flowが合わないときの無料代替5選
Flowは動画に軸足を移したツールです。静止画だけを大量に作る用途なら、他に無料枠の広い選択肢があります。
代替は「何をしたいか」で選び分けるのが早いです。用途と噛み合っていないツールは、無料でも続きません。
| ツール | 向いている用途 | 無料での使い勝手 |
|---|---|---|
| Gemini | 会話しながら作り込む | 同じGoogleアカウントで即開始 |
| Canva AI | バナー・SNS投稿の完成品まで | 編集機能まで一体で完結 |
| Adobe Firefly | 権利関係を気にする仕事 | 学習データの出所が明示的 |
| Leonardo AI | 画風を固定して量産 | 日次で無料枠が回復 |
| Ideogram | 画像内に文字を入れる | 文字の破綻が少ない |
つまり、SNS運用ならCanva AI、受託の仕事ならAdobe Firefly、思いつきを試すだけならGeminiが妥当な入り口になります。
迷ったときの一択はGeminiです。ログインし直す必要がなく、Flowで使えなくなった感覚をそのまま引き継げます。
文字入りの画像だけはツールの差が露骨に出ます。ロゴやサムネイルの文字を任せたいなら、Ideogramを試す価値があります。
- 大量生産で画風を揃えたい → Leonardo AI
- 完成物まで一気に作りたい → Canva AI
- 権利の説明責任がある仕事 → Adobe Firefly
- とりあえず1枚欲しい → Gemini
写真の加工が本題なら、無料の写真編集AIまとめのほうが目的に近いはずです。
ツールを並べたところで、この統合そのものをどう評価するかを書いておきます。

編集部の評価|統合の判断は妥当、説明の出し方は微妙
機能面での損失はほぼゼロで、統合の判断自体は合理的です。ただし利用者への伝え方は雑で、混乱の多くはそこから生まれました。
評価できる点は3つあります。画像生成が0円のまま維持されたこと。クレジットの枠を動画と分けたこと。旧URLを切断せずに転送へ回したこと。実験ツールの終い方としては、かなり丁寧な部類です。
一方で、告知の届き方は正直イマイチでした。2月の発表はGoogle Labsのブログが主戦場で、日常的にImageFXを使っていた層の多くには届いていません。だから「開いたら飛ばされた」という驚きが先に来ます。
もう1点、4月30日という日付だけが独り歩きした状況も気になります。公式の発表文にない数字が各所で引用され、いまも「終了日」として流通しています。
利用者としての実利で言えば、この統合はプラスです。Flowに来たことでモデルは新しくなり、動画への導線もできました。画像だけ使う人にとっては、費用も手間も統合前と変わりません。
Google Labs製ツールは、今後も統廃合が起きる前提で付き合うのが賢明です。作った画像は必ず手元に保存します。これだけ守っておけば、次に何が起きても取り返しがつきます。
残った細かい疑問は、以下で片づけます。
よくある質問(FAQ)
Q. イメージfxはもう完全に使えないのですか?
単独のツールとしては使えません。旧URLはFlowへ転送されます。ただし画像生成の機能はFlowの中に残っているため、やれることはほぼ同じです。
Q. Flowでの画像生成は本当に無料ですか?
既定モデルのNano Banana 2 Liteを使う限り無料です。公式ヘルプにも料金はかからないと明記されています。上位モデルへ切り替えるとクレジットを消費します。
Q. 1日50クレジットを使い切ると画像が作れなくなりますか?
なりません。50クレジットは動画生成(Veo 3.1)専用の枠です。画像生成では消費しないので、枯渇しても静止画は作り続けられます。
Q. 生成した画像を仕事で使ってもいいですか?
「商用利用可」と断言した公式ページはありません。社内資料やSNS投稿程度なら実害は考えにくい一方、広告や商品パッケージの主要ビジュアルには勧めません。権利の説明責任がある案件はAdobe Fireflyが無難です。
Q. SynthIDは消せますか?
消す手段は公開されていません。目には見えませんが、検出器を通せばAI生成物と判別されます。埋め込まれる前提で使い道を決めてください。
次に読むならこれ: 画像生成AIをFlow以外にも広げるつもりなら、画像生成AIの基本と選び方が次の1本です。無料枠の考え方とモデルの違いを1本で押さえられるので、ツール選びで迷う時間がまるごと減ります。
各ツールの公式サイト(一次情報)
料金・機能・対応範囲は各社公式が一次情報です。本記事は公開時点の検証に基づきますが、最新かつ正確な条件は必ず各公式ページで確認してください。
- Gemini:公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Nano Banana 2:公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Adobe Firefly:公式サイト(AI PICKSの詳細)


