Bubble vs Neon|画面ごと作るか、DBだけ持つか。料金と用途で選ぶ完全ガイド (2026年版)

Bubble vs Neon|画面ごと作るか、DBだけ持つか。料金と用途で選ぶ完全ガイド (2026年版)

この記事のポイント BubbleNeon は競合ではない。Bubbleは画面・ロジック・DBまで丸ごと作るフルスタックノーコード、NeonはアプリのDBだけを担うサーバーレスPostgreSQL。「アプリを丸ごと作りたい」ならBubble一択、「AIアプリのデータ基盤が欲しい開発者」ならNeon。並べて選ぶものではなく、レイヤーで使い分ける。

「Bubble vs Neon」で検索する人の多くは、たぶん最初のボタンを掛け違えている。この2つは同じ土俵にいない。Bubbleはノーコードでアプリを画面から作る道具で、NeonはそのアプリがデータをしまうPostgreSQLの箱だ。

つまり「どっちが優れているか」という問いはほぼ成立しない。問うべきは「自分が今ほしいのは画面か、データベースか」。ここさえ決まれば答えは一瞬で出る。

この記事では両者の役割の違いを軸ごとに分解し、料金・AI連携・学習コストまで含めて、作りたいものから逆算した判定を提示する。

結論:丸ごと作るならBubble、DBだけならNeon

Bubble vs Neon - 解説1

先に結論を置く。画面・ロジック・データベースを一気通貫でコードなしに作りたいなら Bubble。AIアプリやWebサービスの「データ基盤」だけをPostgreSQLで持ちたい開発者なら Neon

この2つは排他でもない。Bubbleでフロントを組み、重いデータ処理をNeonに外出しする分業も普通に成立する。だから本当の問いは「どっちか」ではなく「今どのレイヤーが足りないか」になる。

迷っている時点で、おそらくあなたが欲しいのはBubble側だ。開発者がDBの選定で悩んでNeonに行き着くケースとは、検索の入り口が違う。

そもそも何が違うのか:レイヤーで見る

Bubble vs Neon - 解説2

BubbleはUI・ワークフロー・データベースを1つのエディタに統合したフルスタック基盤。Neonはその一番下の層、データベースだけを切り出してサーバーレス化した製品だ。

家を建てる比喩で言えば、Bubbleは「間取りも内装も配線も全部やる注文住宅パッケージ」。Neonは「基礎と地下室だけを専門に作る業者」。後者は単体では住めないが、その代わり地下構造の柔軟さは段違いだ。

  • Bubble:画面 → ワークフロー → DBまで全部入り。非エンジニアでも公開まで到達できる
  • Neon:DBのみ。UIは持たない。SQLとPostgreSQLの知識が前提
  • 重なる点:どちらもfreemiumで、管理画面は英語
  • 交わる場面:Bubbleの外部DB連携でNeonをバックエンドに使う構成

この「レイヤーが違う」一点を腹落ちさせれば、以降の比較はすべて細部の話になる。

主要機能比較

Bubble vs Neon - 解説3

役割の違いを前提に、評価軸を横並びにすると差がはっきりする。下表は2026年6月時点の公開情報を整理したものだ。

項目BubbleNeon
種別フルスタック・ノーコード基盤サーバーレスPostgreSQL
作れる範囲UI・ロジック・DB・認証・決済データベースのみ
料金無料〜、Starter年$29/月からfreemium(無料枠あり)
AI親和性外部APIプラグイン経由で追加pgvector標準対応でRAGに直結
強み画面まで含めて丸ごと公開ブランチで本番と分離した検証
学習コストエディタ操作の習得が必要SQL/PostgreSQLの基礎が前提
想定ユーザー起業家・事業部門・非エンジニア開発者・プロダクトチーム
日本語対応画面は英語のみ画面は英語のみ

要するに、Bubbleは「広く浅く全部」、Neonは「狭く深くDBだけ」。この性格の違いが、そのまま向いている人の違いになる。

料金で見る:Bubbleは段階課金、Neonは従量寄り

Bubble vs Neon - 解説4

Bubble は2026年時点でFree・Starter・Growth・Team・Enterpriseの5段階。無料で試し、本番化のタイミングで有料に上げる設計だ。

公開情報ベースでの目安は以下。年契約だと月額が下がる。

  • Free:$0/ストレージ0.5GB、バックアップ保持6時間
  • Starter:年契約$29/月(月契約$32/月)/ストレージ50GB
  • Growth:年契約$119/月(月契約$134/月)/ストレージ100GB
  • Team:年契約$349/月(月契約$399/月)/ストレージ1TB

個人開発やMVP検証なら、まずFreeで作り、独自ドメインや本番公開が必要になった段階でStarterへ。これが王道だ。

一方 Neon はサーバーレスらしく、無料枠を超えると使った分だけ課金される従量寄りの体系。アイドル時に自動でスケールダウンする設計なので、使われていない時間のコストを抑えやすい。

両者とも料金は改定が入りやすい領域だ。本番の予算を組む前に、必ず公式の料金ページで最新の上限と単価を確認してほしい。ここを学習データの記憶で判断すると痛い目を見る。

AI・RAGを組むならどちらが素直か

ここはNeonに明確な分がある。Neon はpgvectorに標準対応しており、埋め込みベクトルをそのままPostgreSQLに保存できる。RAG構成のバックエンドとして、追加の工夫なしに素直に組める。

Bubbleにもデータベース機能はあるが、AIは基本的に外部APIプラグイン経由での追加になる。ベクトル検索を本格的にやるなら、Bubble単体よりPostgreSQL前提のスタックのほうが筋がいい。

だから「ChatGPT風のAIアプリで、社内ドキュメントを検索させたい」のような要件なら、データ層はNeon、画面はBubble、という分業が現実的な答えになる。

Neonのブランチ機能も効いてくる。本番DBを汚さずにスキーマ変更を試せるので、埋め込みの設計を何度もやり直すAI開発のフェーズと相性がいい。

学習コストと「誰が触るか」

Bubbleはエディタ操作の習得に時間がかかる。ドラッグ&ドロップとはいえ、ワークフローの考え方は独特で、最初の数日は戸惑う。だがSQLは要らない。非エンジニアでも越えられる壁だ。

Neonは逆。管理画面はシンプルだが、そもそもSQLとPostgreSQLの基礎知識が前提になる。テーブル設計やマイグレーションの概念がない人には、入り口の時点で厳しい。

  • コードを一切書きたくない人 → Bubble
  • SQLは書ける、むしろORMやマイグレーションを活かしたい人 → Neon
  • チームに開発者がいて、非エンジニアと分担したい → Bubble(画面)+ Neon(DB)

つまり「誰がそのツールを毎日触るか」で答えが変わる。事業部門の人が触るならBubble、開発チームが触るならNeon、という分け方が一番ブレない。

Bubbleを選ぶべきケース

Bubble は、画面ごとプロダクトを立ち上げたい人のための道具だ。次に当てはまるならBubbleを選ぶ。

  • SaaS・社内ツール・マーケットプレイスをコードなしで公開したい
  • ユーザー認証や決済を自前実装せず、用意されたものを使いたい
  • プロンプトからUIのたたき台を生成し、ドラッグ&ドロップで詰めたい
  • 起業家・事業部門が、開発者を介さず検証フェーズまで到達したい

特に「エンジニアを雇う前にMVPを世に出したい」という起業家には、Bubbleは重宝する。Neonはこの用途では単体だと選択肢にすらならない。UIを持たないからだ。

Neonを選ぶべきケース

Neon は、データ基盤だけを切り出して持ちたい開発者のための道具だ。次に当てはまるならNeon。

  • AIアプリやWebサービスのDBだけを独立して持ちたい
  • pgvectorで埋め込みを保存し、RAGのバックエンドにしたい
  • ブランチ機能で本番と切り離してスキーマ変更を検証したい
  • 既存のPostgreSQLエコシステム(ORM、マイグレーション)をそのまま活かしたい

サーバーレスゆえにアイドル時のコストを抑えられる点も、検証段階の多いAI開発には効く。ここはNeonの圧倒的な強みだ。

両方使う:Bubble × Neonの分業構成

排他で考える必要はない。むしろ成熟したプロダクトでは、フロントをBubble、重いデータ処理をNeon、という分業が理にかなう。

典型的な育て方はこうだ。最初はBubbleの内蔵DBで画面とロジックを一気に作り、検証を回す。データが重くなったり、AI機能を本格的に組み込む段階で、データ層をNeonに外出しする。

この二段構えなら、初速はBubbleで稼ぎ、スケールの局面でNeonの柔軟さを取りに行ける。どちらか一方に賭けず、フェーズで主役を入れ替える発想だ。

編集部の評価

率直に言って、この2つを「比較」として並べる時点で、検索の入り口がややズレている。役割が違うので、正面衝突しない。

そのうえで評価を付けるなら、Bubble は非エンジニアが事業を立ち上げる道具として一択級の完成度。画面・認証・決済までノーコードで揃うのは破格だ。ただし使用量ベースの料金が読みにくく、コードのエクスポートができない点は、規模が大きくなると正直イマイチに感じる場面がある。プロプライエタリなランタイムに乗るリスクは織り込んでおきたい。

Neon は、AI時代のDBとしてpgvectorとブランチを標準で押さえているのが圧倒的に賢い。開発者が「とりあえずPostgreSQLが欲しい」となったときに、無料枠から素直に始められるのは重宝する。一方で非エンジニアには敷居が高く、単体では何も「見える」ものができない。万人向けではない。

結論として、優劣ではなく適材適所。あなたが欲しいのが「動く画面」ならBubble、「賢いデータ基盤」ならNeon。それだけだ。

よくある質問(FAQ)

Q. BubbleとNeonはどちらが安いですか?

比較の前提が違う。Bubbleは無料〜Starter年$29/月の段階課金、Neonは無料枠+従量課金だ。小規模なら両者とも無料で始められる。本番化したときの総額は使い方次第なので、公式の料金ページで最新の上限と単価を確認するのが確実。

Q. Bubbleの中でNeonを使えますか?

使える。Bubbleの外部データベース連携やAPI経由で、NeonのPostgreSQLをバックエンドとして接続する構成は成立する。フロントをBubble、データ層をNeonに分けたいときの定番パターンだ。

Q. AIアプリ(RAG)を作るならどちらですか?

データ基盤としてはNeonが素直。pgvector標準対応で埋め込みベクトルをそのまま保存でき、ブランチでスキーマ変更も安全に試せる。画面まで含めて作るなら、Neon(DB)+Bubble(UI)の分業が現実的。

Q. プログラミング知識がなくても使えますか?

Bubbleはコード不要で、非エンジニアでも公開まで到達できる。Neonはモダンなサーバーレス製品だが、SQLとPostgreSQLの基礎知識が前提になる。コードを書きたくないならBubble、SQLが書けるならNeonを検討するとよい。

Q. 日本語で使えますか?

どちらも管理画面は英語のみで、日本語ドキュメントは公式には限定的だ。操作自体は難しくないが、英語のUIに抵抗がある場合は、最初に主要メニューの意味を押さえておくと迷いが減る。