
Sembly AI vs Fireflies.ai比較|月$10で選ぶ議事録AIの分岐点 (2026年版)
この記事のポイント Sembly AI と Fireflies.ai は、どちらも月$10/席(年払い)から始まる議事録AIで、録音・文字起こし・要約という土台はほぼ同じ。分岐点は1つだけ。会議を「決定・論点・リスク・要件」に分解してSalesforceやJiraへ流したいならSembly、録音を検索可能なナレッジとして全社に貯めたいならFirefliesだ。
まず結論:用途で一択が決まる
土台が同じなので「機能の多さ」で比べても差は出ない。Semblyは構造化、Firefliesは検索性。ここで割れる。
営業のパイプラインをSalesforceで回し、商談のアクションを担当者・期限付きで自動抽出したいならSemblyが一択。録音した会議を全社で検索・共有し、人事・CS・営業が横断で見返したいならFirefliesが圧倒的に強い。
迷ったら、自分のチームが「議事録を構造化したい」のか「議事録を貯めて探したい」のか、この一語で決めていい。
料金は同額スタート、でも"隠れコスト"が違う
両者とも有料の入口は月$10/席(年払い)。表面の価格はほぼ並ぶが、実際に効いてくるのはその先だ。
| 比較項目 | Sembly AI | Fireflies.ai |
|---|---|---|
| 無料プラン | あり(録音時間・要約に制限) | あり(文字起こし・ストレージに制限) |
| 有料の入口 | 月$10/席〜(年払い) | 月$10/席〜(年払い) |
| 上位プラン | チーム・エンタープライズ向け階層 | Pro / Business / Enterprise |
| 課金の注意点 | プランごとの会議時間上限 | クレジット消費型の機能あり、上限超過に注意 |
| 強みの方向 | 決定・論点・リスク・要件の構造化 | 検索・共有ワークスペース・ナレッジ化 |
価格表の数字は同じでも、Firefliesは一部機能がクレジット消費型で、使い込むと想定外の追加が発生しやすいという指摘が2026年に増えている。Semblyはプランごとの会議時間上限が明快な分、コストが読みやすい。
無料で触ってから決めるのが正解だが、本番運用の月額を見積もるときは「席数×$10」だけで判断しないこと。
議事録の中身:構造化vs検索性
ここが本質的な違いだ。同じ会議を録っても、出てくるアウトプットの形が違う。
Semblyは会議を「決定事項・論点・リスク・要件・アクションアイテム」に分解する。アクションは担当者と期限が付くため、商談レビューやプロジェクト定例でそのまま使える。議事録というより、構造化された会議サマリーに近い。
Firefliesは録音と文字起こしを軸に、要点・決定・アクションを整理しつつ、何より「後から探せる」ことに振っている。発言をキーワードで横断検索でき、共有ワークスペースに会議が積み上がっていく。
構造化は意思決定の追跡に強く、検索性は組織のナレッジ蓄積に強い。どちらが優れているではなく、何を残したいかの違いだ。
連携:Salesforce/Jira派かCRM横断派か
連携先の思想も分かれている。導入後の運用負荷を左右するので軽視できない。
SemblyはSalesforce / Slack / Jira / Asanaなど、業務フローの「次のアクション」に流し込む連携が中心。商談メモから課題管理ツールへの転記をなくしたいチームに刺さる。
FirefliesもCRMやSlackと繋がるが、力点は共有ワークスペースでのナレッジ運用にある。会議を貯めて全社で見返す前提の設計だ。
- 営業・PMOで決定とタスクを業務ツールへ流す → Sembly
- 全社で会議録を検索・共有して資産化する → Fireflies
- どちらも英語UI前提なので、設定段階の学習コストは見込んでおく
日本語対応:会話の自然さで差が出る
日本語の会議が多いチームには無視できない論点だ。両者ともUIは英語だが、文字起こしの体感が違う。
Firefliesは日本語の会話に比較的自然に対応するとされ、日本語の面接・顧客対応の記録運用と相性がいい。Semblyは構造化が強みな一方、日本語の文字起こし精度は英語比でやや見劣りする場面がある。
日本語の議事録をそのまま社内共有したいなら、まずFirefliesで精度を確かめるのが現実的。逆に英語会議が中心で構造化を優先するなら、Semblyの精度は十分実用に乗る。
セキュリティとプライバシー:ボット参加型の宿命
両者とも会議に"ボット"が入って録音する型のため、社内の利用ポリシー確認は必須だ。ここは2026年に特に注目が集まっている。
Firefliesは利便性が高い一方、海外ではプライバシー関連の訴訟報道や、一部教育機関での利用制限、Google Meetでの誤検知といった話題が出ている。録音の同意取得と保存先の管理を、導入前にルール化しておきたい。
Semblyも会議参加型である点は同じ。録音される側への事前同意、ログの保存範囲、退会時のデータ削除フローは、どちらを選ぶにせよ社内規程に落としておくべきだ。
外部の顧客が参加する商談で使う場合は、録音の告知をテンプレ化しておくと事故を防げる。
学習コストと使い勝手
機能が多いツールほど、最初の数週間で「使いこなせるか」が分かれる。
Firefliesは機能が豊富な分、最初に使い方を覚える時間がいる。ただしインターフェースは直感的で、G2のユーザー満足度では総合スコアがSemblyを上回る傾向がある。導入のとっつきやすさは強みだ。
Semblyは会議参加の設定や各種連携を把握する必要があり、立ち上げは丁寧にやる前提。代わりに、一度フローに組み込めば構造化サマリーが安定して出てくる。
小規模チームで素早く回したいならFirefliesの初速、運用を標準化したいならSemblyの再現性、という見方がしっくりくる。
Sembly AIを選ぶべきケース / Fireflies.aiを選ぶべきケース
最後に、自分のチームがどちらに寄るかをチェックリストで確認してほしい。
Sembly AIを選ぶべきケース
- 商談や顧客対応を標準化し、決定・論点・リスク・要件まで構造化したい
- アクションを担当者・期限付きで抽出し、抜け漏れを潰したい
- Salesforce / Jira / Asanaにタスクを流したいPMO・営業
- 英語会議が中心で、コストの読みやすさを重視する
Fireflies.aiを選ぶべきケース
- 録音を検索可能なナレッジとして全社に貯めたい
- 人事・CS・営業が共有ワークスペースで議事録を見返す運用にしたい
- 日本語会議が多く、文字起こしの自然さを優先したい
- まず無料で議事録の自動化を試したい
編集部の評価
正直に言うと、この2つは"競合"というより役割が違う道具だ。同じ土俵で勝敗を付けるのは筋が悪い。
営業・PMO目線ではSemblyが重宝する。決定とアクションが分離されて出てくる体験は、議事録から課題管理への転記地獄を知っているチームほど刺さる。コストが読める点も法人導入では効く。
一方、全社の会議を"探せる資産"にする発想ならFirefliesが一択。ユーザー満足度の高さと初速は伊達じゃない。ただしクレジット消費型の課金とプライバシー周りは、導入前に必ず詰めておくこと。ここを曖昧にすると後で痛い目を見る。
両方とも無料枠があるので、2週間ずつ並走させて自社の会議で比べるのが一番早い。机上の比較表より、自分の議事録を実際に食わせた結果が答えだ。議事録AIをもっと広く見たい人は AI議事録・文字起こしツール のカテゴリも合わせて確認するといい。
よくある質問(FAQ)
Q. Sembly AIとFireflies.aiは結局何が一番違いますか?
土台(録音・文字起こし・要約・月$10/席スタート)はほぼ同じです。最大の違いは、Semblyが決定・論点・リスク・要件・アクションを構造化する点、Firefliesが録音を検索可能なナレッジとして共有ワークスペースに貯めやすい点です。
Q. 料金はどちらが安いですか?
入口はどちらも月$10/席(年払い)で同額です。ただしFirefliesは一部機能がクレジット消費型で使い込むと追加が出やすく、Semblyはプランごとの会議時間上限が明快でコストを読みやすい傾向があります。
Q. 日本語会議の文字起こしにはどちらが向きますか?
日本語の会話が多いならFireflies.aiが向いています。日本語に比較的自然に対応するとされます。Semblyは構造化が強い一方、日本語の文字起こし精度は英語比でやや見劣りする場面があります。
Q. Salesforceで営業を回しています。どちらを選ぶべき?
Sembly AIが一択です。商談中のアクションを担当者・期限付きで抽出し、Salesforceへ流せるため次アクションの抜け漏れを減らせます。Jira / Asana連携を使うPMOにも適しています。
Q. 無料で試せますか?
両方とも無料プランがあります。録音の自動化と検索性をまず試すならFireflies、決定・リスク・要件の構造化を試すならSemblyから始めるのが目安です。2週間ずつ並走させて自社の会議で比べるのが最も確実です。
