ACES Meetは「高いだけの議事録ツール」か、営業組織を変えるプラットフォームか
議事録の自動化だけなら、Nottaで十分。月額1,980円で済む。
ACES Meetの月額25,000円〜を正当化できるのは、「商談を記録する」ではなく「商談データで営業チームを強くする」という目的がある組織だけだ。表情分析、発言比率の可視化、トップセールスのパターン抽出。ここまでやれる日本語対応ツールは他にない。
東大発AIスタートアップが作った、営業特化のプラットフォーム。正直、10人以上の営業チームを持つBtoB企業にはかなり刺さる。
Key Takeaway: ACES Meetは議事録自動化+商談コーチングを一体化した営業組織向けAIツール。月額25,000円〜。議事録だけならNotta(1,980円/月〜)で十分だが、受注率を上げるための商談分析・ナレッジ共有まで必要なら、ACES Meetの差別化要素は明確。無料トライアルで自社データを使ったPOCを推奨。
ACES Meetとは
株式会社ACES(2017年創業、東京大学発)が提供するAI商談解析プラットフォーム。単なる文字起こしではなく、商談データをまるごと分析して営業組織を強化するのがコンセプトだ。
基本情報を整理しておく。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供会社 | 株式会社ACES |
| 設立 | 2017年(東京大学発スタートアップ) |
| 主な対象 | 営業組織・BtoBセールスチーム・法人 |
| 対応言語 | 日本語(英語対応あり) |
| 連携ツール | Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Salesforce、Slack |
| 無料トライアル | あり(要問い合わせ) |
国内の上場企業から中堅企業まで幅広く導入されている。
Notta・Otter.aiとの決定的な違い
Notta、Otter.ai、Fireflies.aiは「会議を記録・文字起こしする」に特化している。ACES Meetが違うのは、記録した商談データを「営業コーチング素材」として再活用する機能群を持っていること。
- 表情・視線・話し方の分析(リアクション解析)
- 商談時間配分の可視化(ヒアリング vs 説明の比率)
- トップセールスのパターン抽出と横展開
- SFA/CRMとの自動連携
「記録を作る」から「記録で売れるようになる」へ。この差が月額25,000円の根拠だ。
主要機能を詳しく解説
自動録画・文字起こし・AI議事録
Zoom、Google Meet、Microsoft TeamsにBotが自動参加し、リアルタイム文字起こしを行う。精度は業界トップクラス水準で、語彙辞書に業界用語や固有名詞を登録すればさらに上がる。
会議終了後、AIが自動的に議事録を生成する。抽出項目はこの通り。
- 決定事項(Decision items)
- アクションアイテム(担当者・期限付き)
- 課題・懸念点
- ネクストアクション
辞書はチーム単位で共有可能なので、一人が登録すれば全員の精度が向上する。地味に重宝する機能だ。
商談分析・コーチング機能
ACES Meetの真骨頂はここにある。
話者分析で、誰がどれだけ話したか(発言比率)を可視化。営業がしゃべりすぎていないか、顧客の反応が薄い箇所はどこか、客観データで把握できる。
感情・リアクション分析は、Zoom会議における顧客の表情変化を自動分析する。「この話題で興味が高まった」「このスライドで関心が下がった」がデータで見える。正直、ここまで分析されると営業マネージャーとしては見逃せない。
商談パターン分析で、受注商談と失注商談のデータを比較し、共通パターンを自動抽出。トップセールスの商談を分解して組織全体に展開できる。
外部サービス連携
連携サービス一覧:
Web会議:
- Zoom(リアクション解析対応)
- Google Meet
- Microsoft Teams
CRM/SFA:
- Salesforce(商談データ自動同期)
- HubSpot
コミュニケーション:
- Slack(議事録・アクションアイテムの自動通知)
ファイル出力:
- Word/PDF(議事録エクスポート)
- CSV(商談データ一括出力)
- API連携(自社システム組み込み)
SalesforceとのネイティブCRM連携は、日本の営業組織向けツールの中でも特に評価が高い。商談終了後に議事録・分析データが自動同期される。
### セキュリティ・権限管理
法人向けとして、セキュリティもしっかりしている。
- ISO 27001(ISMS)認証(検討中・一部取得済み)
- IPアドレス制限
- 閲覧権限管理(商談動画の閲覧範囲を設定)
- 録音データのサーバー保存OFF設定(テキストのみ保存も可能)
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## 料金プラン
ACES Meetの料金は基本的にエンタープライズ向けの見積もり制だが、公開情報・口コミから目安を整理した。
| プラン名 | 月額料金(目安) | 特徴 |
|----------|----------------|------|
| スタンダード | ¥25,000〜/月 | 1GBストレージ・50ユーザー初期想定 |
| プレミアムプラス | ¥120,000〜/月 | 大容量・高度分析機能・専任サポート |
| カスタム(大企業向け) | 要見積もり | API連携・カスタム辞書・SLA保証 |
| 無料トライアル | 無料 | 期間・機能制限あり(要申し込み) |
ストレージ容量・ユーザー数・利用機能で変動する。正式見積もりはデモ申請後に提示される。
競合との料金を並べて比較するとわかりやすい。
| ツール名 | 月額料金 | 文字起こし | 商談分析 | CRM連携 | 日本語精度 |
|----------|---------|-----------|---------|--------|-----------|
| <strong>ACES Meet</strong> | <strong>¥25,000〜(チーム)</strong> | ◎ | ◎ | ◎(Salesforce) | ◎ |
| Notta | ¥1,980〜/ユーザー | ◎ | △ | △ | ○ |
| Otter.ai | $17〜/ユーザー | ◎ | △ | △ | △(英語強)|
| Fireflies.ai | $18〜/ユーザー | ○ | ○ | ○ | △ |
| Rimo Voice | ¥980〜/ユーザー | ○ | △ | △ | ○ |
| LINE WORKS AiNote | ¥要問合せ | ◎ | △ | △ | ◎ |
ACES Meetの価格帯は確かに高め。個人・小規模チームの議事録ならNottaやRimo Voiceで十分だ。10人以上の営業チームが受注率向上を目的とするなら、ACES Meetの機能には明確な差別化がある。
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## 使い方・始め方ステップ

### STEP 1:デモ申請・トライアル開始
1. https://acesinc.co.jp/meet にアクセス
2. 「デモを申し込む」または「資料請求」をクリック
3. フォームに会社名・氏名・規模・課題を入力して送信
4. 担当者から1〜2営業日以内に連絡
5. オンラインデモ(30〜60分)でツールを体験
6. 要件確認後、トライアル環境を開通
### STEP 2:Web会議ツールとの連携
Zoomの場合の手順はこうだ。
```bash
# ACES Meet管理画面 → 設定 → 連携 → Zoom
# OAuthでZoomアカウントを認証する
手順:
1. ACES Meet管理画面にログイン
2. 左メニュー「設定」→「外部連携」→「Zoom」
3. 「Zoomと連携する」ボタンをクリック
4. Zoomのアカウント認証画面にリダイレクト
5. 権限を許可して戻る
6. 次回のZoomミーティングから自動録画BOTが参加
Google Meetの場合は、Googleカレンダーとの連携が必要。カレンダーに登録されたMeetリンクを自動検出し、BOTが自動参加する。
### STEP 3:辞書登録で文字起こし精度を上げる
ここを手を抜くと精度がガクッと落ちる。
辞書登録の手順:
1. 管理画面 → 「辞書管理」を開く
2. 自社名・製品名・業界専門用語を追加
3. 読み(よみがな)と表記(テキスト)のペアで登録
4. 「チーム辞書」として共有設定(全員に適用)
例:
読み: "えーしーいーえす" 表記: "ACES"
読み: "えすえふえー" 表記: "SFA"
読み: "しーあーるえむ" 表記: "CRM"
### STEP 4:Salesforce連携を設定する
```yaml
Salesforce連携設定:
1. ACES Meet管理画面 → 「Salesforce連携」
2. Salesforceの組織URLを入力
3. Connected App経由でOAuth認証
4. マッピング設定:
- ACES Meetの「商談ID」 → SF商談オブジェクト
- 議事録テキスト → SF「メモ」フィールド
- アクションアイテム → SFタスク
5. 自動同期タイミング: 会議終了後30分以内
### STEP 5:商談分析レポートの活用
会議終了後、マネージャーがアクセスできるレポートはこの通り。
■ 個人商談サマリー
- 発言比率(営業 vs 顧客)
- 使用キーワード一覧
- 感情スコア(顧客リアクション)
- 商談フェーズ別時間配分
■ チーム分析レポート
- 受注率とトークパターンの相関
- トップセールスとの比較
- 商談フェーズ別滞留時間
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## 導入企業の評判・口コミ
実際の導入企業からの声を整理した。良い面も悪い面もフラットに紹介する。
### ポジティブな声
> 「月1回のロールプレイ研修だけでは変えられなかった商談スキルが、ACES Meetを使って毎商談フィードバックする仕組みにしたら、3ヶ月で新人の受注率が1.8倍になった。」(SaaS系中堅企業・営業マネージャー)
> 「Salesforceに自動で議事録が入るのが一番ありがたい。商談後の入力作業が完全になくなった。」(IT商社・インサイドセールス)
> 「表情分析は少し懐疑的だったが、実際に使ってみると「顧客が前向きになった瞬間」のトーク内容がわかるのは面白い。」(製造業・営業部長)
### ネガティブな声
> 「料金が高い。議事録だけならNottaで十分なので、商談分析機能をどれだけ使いこなせるかが導入コストの正当性にかかってくる。」(スタートアップ・セールス担当)
> 「BOTが会議に参加するので、顧客が少し警戒することがある。事前にACES Meetで記録している旨を伝えるフローが必要。」(コンサルティング会社)
> 「セットアップに時間がかかった。辞書登録・連携設定でIT部門の協力が必要で、導入から本番稼働まで1ヶ月かかった。」(金融系企業)
BOTが会議に入る点は、どうしても顧客側に一言断りが必要になる。ここは微妙なところだ。
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## 編集部の利用レポート

AI PICKSの編集部でACES Meetのデモ環境を実際に触った率直な感想。
- <strong>文字起こし精度</strong>: 日本語で使うなら圧倒的にトップクラス。辞書登録をきちんとやれば専門用語もほぼ拾える
- <strong>商談分析</strong>: 表情分析は正直まだ発展途上だが、発言比率・トークパターンの可視化は実用レベル。マネージャーにとっては重宝する
- <strong>Salesforce連携</strong>: これが一番の強み。商談後の入力作業がゼロになるのは地味に破格の生産性向上
- <strong>料金</strong>: 高い。議事録だけが目的なら完全にオーバースペック。商談分析をフル活用する前提でないとROIが出ない
- <strong>セットアップ</strong>: 正直、IT部門の協力なしには厳しい。辞書登録・連携設定で初回は手間がかかる
- <strong>総評</strong>: 「議事録ツール」ではなく「営業力強化プラットフォーム」として評価すべき。10人以上の営業チームがSalesforceを使っているなら検討する価値あり
<strong>ACES Meetの総合スコア: 78点</strong> / 100点満点
| 評価項目 | スコア(5点満点) | コメント |
|---------|----------------|----------|
| 機能の充実度 | 4.5 | 商談分析特化で他の追随を許さない |
| 使いやすさ | 3.5 | セットアップに慣れが必要。UI自体は直感的 |
| 料金の妥当性 | 3.0 | 高機能だが高価。ROI検証が必須 |
| 日本語対応 | 4.5 | 国産ツールとして精度は優秀 |
| サポート品質 | 4.0 | 専任担当者の導入支援が手厚い |
詳細な評価基準については [AI PICKSの編集方針](/about/editorial-policy) をご覧ください。
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## よくある質問(FAQ)
### Q. ACES Meetの無料プランはありますか?
永続無料プランはないが、デモ申請後に無料トライアル期間が設けられている(期間・機能は要確認)。法人向けの試用デモで自社データを使ったテストが可能。
### Q. 個人・フリーランスでも使えますか?
技術的には可能だが、料金体系がチーム単位の法人向けなので個人にはコストが合わない。個人ならNotta(1,980円/月〜)やRimo Voice(980円/月〜)が現実的。
### Q. Zoom以外のツールにも対応していますか?
Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsの3大Web会議ツールすべてに対応。ただしリアクション解析(感情分析)はZoomのみ(2026年4月時点)。
### Q. ACES Meetで記録した商談データは何年保存できますか?
プランによって異なる。スタンダードは1GBのストレージ。保存期間・容量の詳細はデモ時に確認するのが確実。
### Q. Salesforceとの連携で何が自動化されますか?
商談終了後、議事録テキスト・アクションアイテム・商談サマリーがSalesforceの商談オブジェクトに自動同期される。入力作業ゼロ。マッピング設定はカスタマイズ可能。
### Q. ACES Meetの競合ツールと比べた最大の強みは何ですか?
商談分析の深さと日本語対応品質の2点。Otter.aiやFirefliesは英語圏向けに最適化されており、日本語商談での精度・機能面でACES Meetに劣る。発言比率・感情・トークパターンの分析は他のAI議事録ツールにはない独自機能だ。
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